「決める・守る・確かめる」

大手自動車会社「本田技研工業」出身のMさんから聞いた言葉。
「決める・守る・確かめる」
このことばを聞いた瞬間、いい言葉だと思った。
どこの生産工場でも品質業務を遂行していくにあたり、重要であり、普遍的なキーワードだ。
私が中国勤務で経験した経験からするとどこの工場でも規則は確実に守られていない。

●決める
組織が業務を遂行していくにあたり、決め事は必要。
工業分野であると規格だと思う。

●守る
組織が長年継続していくと以前決めた「決め事」などが守られなくなっていることが往々にしてある。
守らなくても業務に支障がない場合もあるが、支障がある場合もある。組織全体の暗黙の了解で守らなくてもいいと判断される。組織の上長が守るように努力していない。第三者の目線からすると明らかに規則がまもられていないとすぐわかることでも、長年組織に埋没してしまうと規則を守らないことが当たり前になってしまう。

●確かめる
組織が披露していると確かめることをしようとするひとはあまりいない。
確かめて、本来の決め事が守られていないいない場合がよくある。というよりもほとんど守られていない。そこで働くひとは規則、決め事が守られていないことはすでにしっている。そのことを声を大にして言ってもなにか自分にとって特になるのか?結論は正論を言っても特にならないことがある。
以前、30年ほど前に造船会社の人に聞いた話だが、大型船舶は航海中に必ず問題点がある。問題点がある状態で遠洋航海している。100%完璧なコンディションで航海していることはないと聞いた。
会社組織も同じ、100%完璧な状態で経営運営しているわけではない。どこかかしこに問題がある。
しかし、本来あるべき姿に近づけるための努力はしなくてはならないと私は思う。

最後になるが「決める・守る・確かめる」はいい言葉だと思う。毎日の業務で使える。
中国で働く上において、日本人のやるべきことはこれしかないのではないだろうか。

なぜならば中国人同士の組織ではお互いに注意したりはしない。
権限・責任範囲においてお互いに注意できないからだ。