2020年1月14日、中国広東省東莞市の工場地帯の路地裏の道端で散髪をしている光景を見かけた。散髪費用を聞いてみた。散髪費用は10元。
昔1999年に北京旅行に初めてでかけた時、北京市内の昼間の公園で下記写真のように散髪してもらった。切れないカミソリでヒゲも剃ってもらった。カミソリが切れないので、あごの肉がちぎれそうだったことを今も覚えています。
散髪場所 | @価格(単位:元) |
東莞市工場地帯の道端 | 10 |
広州市内 | 70~100 |
日本普通の理髪店 | 200 |
日本プラージュ | 80 |
散髪価格を比較すると上記のようになる中国内の価格の開きが大きい。
中国の価格の差:100/10=10倍 (高級店と比較するともっと差は大きい)
日本の価格の差:200/80=2.5倍
下記↓はジニ係数の各国の順位である。一般的にジニ係数が0.4を超えると暴動などが発生してもおかしくないと言われています。何故、暴動が発生するのか?それは一部の特定層にだけ富(お金など)が集中して社会全体で不平等な状態が発生するからです。簡単に言うとあまりにも不公平感が感じられ政府への不満となって民衆が行動するからだと思います。
上位に先進国は入っていない。アメリカが第9位にランクインしている。
もし、不平不満が非常にあったとして、普通の人が政府に抗議するでしょうか?実際は抗議しないと思います。何故ならば、抗議できないからだと思います。
中国後でよく聞く言葉があります。「平复差距太大」こういう言葉がよく聞かれるのは実際に所得格差が大きくなっているからだと思います。一部の所得の低い人達は不平不満も有るでしょう。しかし、暴動発生には今までの中国20年間の経験において、出くわしたことは一度も有りません。
実際の一般生活者は自分の家族とともに平和で楽しく暮らすことができれば満足ではないでしょうか?
上記は2012年の映画で「一九四二」という映画です。私はこの映画を当時、河南省で観ました。映画の舞台は河南省。反日映画では有りません。
内容は日中戦争時、河南省が戦場になり、民衆が大移動するという映画です。大移動するわけですから、金持ち、貧乏人も同じように移動しなければなりません。主人公の张国立(中国の有名な俳優)は大地主でしたが、すべての財産をおいたまま、大移動です。使用人は貴重品を盗んで逃走、家族はと離れ離れになり、妻は移動中に身ごもり、他人の妻となります。私は当時の状況は比較的忠実に映画で表現していると思いました。中国人の世相感、考え方を知る上でいい内容の映画だと思います。
この映画の中で日本の飛行機が河南省を爆撃するところがあります。その飛行機の中で、日本人の上官が言っていたことが今でもこころに残っています。「民衆は上がだれでもよくて、毎日、平和な生活を民衆に保証したら、中国は統治できる。」
私の所感:民衆にとって、統治者は誰でもよくて、ある程度生活を保証してくれれば、暴動などは発生しない。しかし、貧富の差が広がり、最低限の一般的な生活が保証されなくなったら、社会不安=>暴動発生 となるということです。現在の中国は貧富の差が広がっているのは事実だと思いますが、最低限の生活は保証されており、暴動などは起きないと考えます。