勤務先の職場で「丁克」ということばを聞いた。
恥ずかしながら私は意味をはっきり理解していなかった。
ピンインで記載すると[ding ke].
中国語サイトで調べてみるとこの言葉は英語から音をとり中国語になったことがわかった。
意味は↓
Double Income No Kids
簡単に言うと、結婚しても子供を作らない家庭のこと。
この英単語の頭文字D,I,N,Kを中国語に当て、ding ke=「丁克」という言葉になったのである。
下記に日本の夫婦のみ世帯DINKSの比率を示します。
中国の深センは明らかに若者の割合が多い都市である。
それはどこでわかるか?
それは地下鉄に乗車したらすぐに分かる。
深圳地下鉄乗車 => 明らかに若者ばかりだ。
広州地下鉄乗車 => 若者はいるが割合は深センよりも少ない。
広州と深センは広東省でも人口の多い大都市である。
同じ大都市でも都市の年齢構成がこんなにも違うのは驚きです。
一年前に深センに来たときは正直驚きました。
これは日本国内でも大都市になると婚期が遅くなり子供のいない夫婦も多くなるのと同じかも?
翌々考えてみると日本と同じかもしれない。
中国の物価高、不動産高は日本よりも急激に高騰したと思う。
日本がバブルのとき(私はバブル後半に学校を卒業して社会に出た)にも物価は高騰していたと思うが、それでもなんとか、東京、大阪などの大都市で頑張って仕事をした場合、なんとか家を購入できたはずだ。
中国深センのような都市では職場の近郊でマンションを購入することは不可能。
職場・勤務先で購入できないので、どんどん遠くで購入する傾向があるのだろう。
先日深セン地下鉄12号線を乗っていたとき下記の写真のような広告が目に入ってきた。
平日は深センで働き、週末は東莞で過ごしましょう?とでも言うのだろうか。しかし、私の職場でも車で東莞から通勤されている中国人も方もいます。物価高、家は購入できない、購入したとしても長距離通勤、時間がない、子作りする時間・余裕がない。=>だから、「丁克」という言葉が中国語になって、広まってしまったのか?
ここまで来ると東京都心には住むことができないので、郊外で家を買いましょうというのと同じだと思う。
岡田の考察
中国は日本よりもある意味で保守的で結婚したら、子供を作るのが当たり前の社会だと思う。
しかし、ある意味で中国人は非常に合理的に物事を考える民族であると思う。
子供を作らないほうが将来に渡って良い生活を送ることができるのか?
それは夫婦ふたりが決めることだと思います。
この「丁克」という言葉ができているいる事自体が、今までの中国の習慣(結婚したら必ず子供を生む)が変化していることの現れだと思う。
子供を生むということはある意味、親世代の老後を子供が支える、国に頼らずに自分の子供に老後を支えてもらうため、子供を生んで来たのだと思う。ある意味日本の昔も同じだが、中国も社会保障が整備されるに従って、子供に頼るということがなくなっているのかもしれない。