日本語 面取り
JIS記号 C__
中国語 倒角
英语 Chamfering
図面記号でC面取りというのがある。多分、JIS記号、欧米の規格、中国の規格でも同じ定義だろう。
日本で機械工学科の学生で製図という講義があると思うが、「C」という記号は面取りの意味だと習う。
思えば、石川工業高等専門学校、機械工学科1年時、製図の講義があった、その製図の授業で最初に習ったのが、C記号だったと今でも覚えている。(たぶん)
1987年時点、CADというものもなく、ドラフターを使ってボルト、ワッシャー、ナットなどの部品を描いていた事を思い出す。
現代ではCADになっており、武藤工業のドラフターは見かけなくなったと思う。もちろん、中国でもドラフターで図面を製図している人はいないだろうと思う。
説明
●C面取りについて
C面取りとは、ピン角を45度の角度で平面に面取る方法です。
ここで出てくるCとは、
「Chamfering」の略で、「面を取る」という意味になります。
図面上では「C3」や「C5」などと指示され、
それぞれ、3mm、5mmの面取りを行うことを意味する。
下記の図を見てもわかるようにC3と記載された場合、二等辺三角形の等しい2辺の寸法が3mmとなる。C3はかなり大きな面取りであることがわかる。手でやすりがけしてこの面取り加工はできない。
C面取りについては学生時代の実習で教えてもらった事がある。実際に部品(ワーク)を万力で固定、その後、手でヤスリをかけ、面取りした記憶がある。やはり、自分の手でやってみることは重要である。
●R面取りについて
R面取りは角を丸くする面取り指示です。
Rは「Radius(半径)」を意味します。
また、図面上では「R3」や「R5」と表記され、
それぞれ3mmや5mmのR面取りを行いなさい、という意味になります。
●糸面取りについて
糸面取りとは、とても小さい面取りを行いなうものです。
具体的に言えば、C0.1~C0.2程度の面取りを行いなさいという意味です。
ピン角だと作業者にとって危険なので、
C3やR5ほどの面取りは必要ないが、
ピン角で鋭利になっていては困る時に指示するものです。
糸面取りを施す方法は、
やすりで角を削り落とす方法が一般的です。
図面上では、注記として糸面取りを指示することが多く、
「指示無き角は糸面取りのこと」などと指示されていることが多いです。
上記の糸面取りは図面指示が無い場合、するのか?
私の経験からすると糸面取りはほとんど場合、する必要がある。
まれにではあるが、糸面取り不可と図面に記載してある場合がある。
やはり図面はよく見る必要がある。
面取りについていろいろ書きましたが、中国では皆さん、倒角と書いて面取りを意味する。
しかし、面取りの寸法について理解しているひとはあまりいないと思う。
たかが、面取り一つとっても深い意味があり、加工する場合、コストにも影響してくる。
設計者は図面によくこのように書く場合がある。
指示なき箇所はC0.5のこと
本当に面取りが必要?
指示なき箇所はたくさんあるけど、全部面取りするの?
意味不明な図面については設計者にフィードバックする必要がある。
設計者も人の子、間違いはある。
実際に今日、日本の設計者とウエブ会議したが、図面の記載ミスを中国人に指摘されて
いた日本人設計者もいた。これはどこにでも有る話です。
製造業は奥が深いとつくづく思う。