ある日会社で年度末に優秀者を決める時に聞いた言葉があります。
それは「積極分子」という言葉です。私は最初この言葉を聞いた時になんの意味かわかりませんでしたが、肯定的な良い意味ということらしい。
積極的に仕事に取り組むからいいという意味なのである。
●●分子と聞いて、思い浮かべるのは「知識分子」という言葉です。この言葉は私が18歳ぐらいの時に読んだ本の中で出てきた言葉です。
「知識分子」とは文化大革命の時に当時の知識層(大学の教授、先生、などの知識レベルが高い人達のこと)のことを指して言っていたらしい。ワイルド・スワンの本のなかでは文革のことをとてもかなしく悲惨な出来事として書かれている。だから、私は●●分子という言葉に敏感だったのだろう。
この本との出会いがもしかして私と中国の初めての接点だったのかもしれない。とにかく当時1980年代の日本国内では中国の情報はあまりなく、皆自転車を乗っていて、人口が恐ろしくたくさんいて、シルクロード、烏龍茶というイメージしかなかったと思う。その当時の中国は未知数で将来今のように発展するとは考えられていない国でした。それだけ遠い国だったです。この本をきっかけに中国に対しての興味が増して行ったのかもしれない。当時、工業高等専門学校で勉学に励んでいた時に、すでに中国人留学生が上の学年にいたことを今更ながら思い出す。中国と日本との交流はすでに30年以上前から一般的にあったことがわかります。
余談はさておき、会社の中では積極的に仕事をする人もいれば、保守的に仕事をする人もいる。私のなかでは
○攻めに強い人は積極的な人。
○守りに強い人は保守的な人。
どちらも会社にとっては必要な人達であると考えます。バランスが大切です。●●分子という使い方は日本語の中では否定的な意味を指して言う場合が多いと思うが、中国では肯定的、いい意味で使うことがあることを知った。