中国の労働力人口はすでに減少に転じている。
各国 | 労働力人口の定義 |
ILO | 15歳以上の人口のうち、 (「就業者」(休業者を含む)+求職中「完全失業者」)の合計 |
中国 | 男性16歳—59歳,女性16歳一54歳の労働者 |
日本 | ILOに準拠 |
日本、中国の労働人口の定義は厳密には全く同一ではないが、ほぼ同じとして考察する。
中国広東省東莞市の外国資本の製造会社は大体どこも人で不足が続いている。事務所などできれいな事務仕事をする人たちは余っていると思うが、工場の現場作業などに就業する仕事はどこも慢性的な人手不足が続いている。そこにコロナウイルス発生に伴う政府通達などが出された。下記は東莞市政府の通達↓。
↑の東莞市政府の通達のなかで、私が間違いだと思ったのが、C の通達である。武漢市以外の湖北省から東莞に戻ってきた対応37.3℃以下の者は、自宅隔離う通知書を発行し、自宅で14日間隔離観察し、かつ、企業が社区に届け出る。
私が驚いたのは37.3℃以下(平熱)の者まで自宅隔離である。それも14日間もである。湖北省に帰った中国人の知人に聞いた話では本日2月14日時点でも湖北省は封鎖されており、移動が制限されているということです。
湖北省は封鎖されており、湖北省からの人は東莞には来れないはずですが、東莞市政府の通達文には武漢市・湖北省から人が来た場合のことを想定して通達文に盛り込んでいるわけです。個人的には理解に苦しむ内容ですが、、、、
私の友人であるTさんは高速鉄道に乗り湖北省を通貨して東莞市に戻ってきた。その後、公安局から電話連絡があり、湖北省を通過したことを質問された。この情報からわかるように携帯電話を持っている限り自分がどこに行ったのか、中国当局は把握できるということである。日本国内でこういう話は聞いたことは無いが、中国ではすでに誰がどこに行ったのか?把握されていることを理解する必要があります。
私も労働者ですから、理解できるのですが、企業の中には会社に戻れない場合は、給料を払わないという会社もあり、湖北省は封鎖されていても、抜け出して戻ってくる人々もいるわけです。私の知人の中国人経営者に聞いたところ、戻って来ない人は解雇できないが、給料を支払わないという経営者もいます。
現実問題として、中小企業など、資金(現金)に余裕がなくギリギリで経営している製造企業にとっては今回のコロナウイルス感染時間は大きな事件であり、給料の支払いに困っている経営者も多くいることは理解できる。現に私のような余裕資金の無い者のところまで、知り合いの中国人経営者から2万元貸してほしいという連絡が有ったが、私自身理貸せる状態ではないので、丁寧にお断りした。
何の情報もないが、これからますます資金繰りに困った企業がでてくるのは間違いない。その前に労働力不足を解消して生産・出荷して売上を立てることが最優先。