「倚老卖老」とは一体どういう意味?

2021年6月に現場で奇妙な中国語を聞いた。
それは「倚老卖老」ということばである。中国語の発音ではイーラオマイラオ。

 だれが言ったことば?
それは老作業員達であると聞いている。
 私が30年前、日本の機械メーカーで現場作業をしているときも同じような意味合いでこのような言葉を聞いたことがある。現場には若い人もお年寄りも入る。お年寄りは若い人たち、若い上司の言うことを聞かないし。聞きたくない。職場内ではそういった内部ストレスはつきものである。

 中国でも日本と似たような情況があることがわかった。

儒教の思想が中国にはまだまだ深く根付いていると思う。年上を敬う心、考えは中国に脈々と受け継がれていると思う。そもそも、中国語の中に「老」ということばは日本のそれよりも尊敬、敬う気持ちが多くあると思う。
 中国も日本と同じように年をとった人たちは若い人の言葉を聞かないのであろう。

「倚老卖老」を直訳すると、老人に頼って、老人を売る。このような感じだろうと思う。
いい言葉、いい意味ではありませんね。
 こういうことを言うのは正常な状態であると考えます。
なぜならば、誰だって何らかの不平不満はもっているでしょうから。
 不平不満を自分の心の中だけに保管しないで、ある程度出したほうが精神衛生上もいいのではないかと思います。
排毒」 という中国語がありますが、中国では結構重要視されていると思う。悪いもの、嫌な物を外に出して正常な状態に持っていくという意味だと理解しています。
 職場内での不満を言うのはよく捉えれば、それだけ、自由な風土、悪いものを溜め込まないで外に出すという意味だと思う。
 日本人のように自分一人で抱え込まないほうがいいと思います。最近では中国で勤務している日本人もうつ病になる人が結構増えてきていると聞きます。われわれ日本人も中国人のいいところは真似してみる必要があると思う。
 なぜなら、ここは中国ですから。郷に入っては郷に従え。