中国で生活、仕事をしている人は日本と比較して数字の表し方・表記の仕方が違うと疑問を持っているひとが一部いると思う。私は以前広州のゴム成形会社勤務中に当時の工場長Iさんから数字の表記の方法を統一するように教わった。多分、2012年当時(今から10年以上前)である。
その時はなるほどと思いましたが、中国企業で勤務するにあたり、下記の2点が日本と違う。
①100の位ごとにコンマをつける。(中国はコンマをつけない。)
②桁数をそろえる。 (中国は桁数をそろえない。)
ではなぜ日本では①②を実行しているのか?なぜと思っているだけではわからないので、調べてみた。
調べた方法は2つある。
一つ目は会計学の先生の質問した。
二つ目はAIに質問してみた。
下記はperplexity(AI)の回答
大きな数字を扱う際に桁数をそろえ、100の位ごとにコンマを付ける理由は、主に視認性と歴史的背景に基づいています。
視認性の向上
コンマを使って3桁ごとに数字を区切ることで、数値が一目で理解しやすくなります。特に大きな数字の場合、視覚的に分かりやすくなるため、計算や比較が容易になります。
歴史的背景
このルールは1952年に日本政府が定めたもので、各省庁の書類作成の効率化を目的としていました。具体的には、「大きな数は3桁ごとにコンマで区切る」との指示が出され、それ以降広く浸透しました12。
福沢諭吉の影響
明治時代に福沢諭吉がアメリカの簿記の本を翻訳したことも、この表記法が日本で採用された背景にあります。彼は西洋式の会計方法を導入し、複雑な漢数字からアラビア数字への移行を促進しました。この際、3桁ごとの区切りが提案され、実用性が評価されました123。
文化的な違い
日本語では4桁ごとに「万」「億」などの単位が変わりますが、英語では3桁ごとに「thousand」「million」と単位が変わります。このため、日本では3桁ごとのコンマが英語の数え方に合わせて採用された形となっています23。
国際基準との違い
国際的には、桁数が多い数字は読みやすくするために空白を使うことも推奨されています。しかし、日本やアメリカでは依然としてコンマを使用しています。このように、国によって表記方法には違いがありますが、3桁ごとの区切りは広く受け入れられています124。このような背景から、大きな数字を書く際に桁数をそろえて100の位ごとにコンマを付けることは、視認性や歴史的なルールから来ている重要な慣習となっています。
上記のperplexity(AI)の回答の回答ではあまりに無味乾燥なので、 下記にわかりやすく説明
(22年3月18日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」) の画像を使用。
↑なぜコンマは3桁ごとにつけるのか?
回答:福沢諭吉が決めたから。(欧米の表記方式をそのまま日本に取り入れた。)
1952年に仕事の効率化を図る目的で各省庁に対して書類の書き方を統一するように通知。
岡田の考え:書類の書き方を統一することによる業務の効率化。各自がばらばらの書き方では効率が悪いので、書き方を標準化した。標準化することにより見やすくなるし、迷わなくなるので、時間の節約となる。
明治初期に西洋式の会計ルールに目を付け、アメリカの簿記(家計や会社の財産やビジネスに関する取引の記録)の本を翻訳して日本に紹介した福沢諭吉は、それまで日本で使われていた数字システムそのものにもメスを入れて改革する事に。それまでは漢数字での表記だったので、とても複雑でパッと見で非常に分かり辛かったのでこれをまず整理する。
↓下記のアラビア数字と漢数字を見て直感的に分かり易く、理解しやすいのはどちらだろうか?
もちろん、アラビア数字表記のほうがわかりやすい。
↑福沢諭吉が著した『帳合之法』は、日本における西洋簿記の初めての文献であり、1873年に出版されました。この書籍は、アメリカの商業学校で使用されていた簿記教科書を翻訳したもので、福沢が日本における実学の重要性を強調するために執筆しました。
背景と目的
福沢は、幕末から明治にかけて西洋思想を取り入れ、日本が近代国家として発展する必要性を強く感じていました。彼は、当時の日本社会において儒学が重視され、商業や算術が軽視されていたことに危機感を抱いていました。このため、『帳合之法』では実用的な学問としての簿記の重要性を説き、商人が経済活動を拡大するためには会計が不可欠であると主張した。
岡田の感想:国際的に表記方法が統一されていると思っていたが、統一はされていない。
日本、イギリス、米国、中国は同じような表記方法を採用している。
くらいが揃っていると合計が出しやすい。直感的に比較しやすい。いいことばかりである。
まとめ:数字の表記方法だけ見ても、上記のように多くの歴史があることがわかる。
もちろん、スタンダードは3桁ごとにカンマをつけること。そして桁数をそろえることである。
この表記方法になれてしまえば、数字を見るのがおっくうにならない。
もしかして、中国ではこのやり方が普及していないので、合理的に数字の比較することが難しいのかもしれない。もちろん中国の上層階級の人たちは数字の扱い、比較に非常になれていると思う。
もしかしたら、日本人以上に数字に対して敏感であるかもしれない。
余談だが、私は小学3年から6年生まで竹松町のそろばん教室に週3回程度通っていた。
その時にそろばんの先生から桁数は揃えるように、そして3桁ごろにコンマをつけることを教わった。
今思えば懐かしいことである。当時はなぜそうするのか?など考えもしなかったが、50歳を過ぎた今不思議に疑問に思ったので、ブログに記載した。
ブログに記載した理由は中国で勤務するにあたって、エクセルなどの資料はほぼ桁数がそろっていないし、3桁ごとにコンマをつけていないから数字の比較が難しいからである。
中国の人たちにこのことを教えるにあたり、ただ闇雲に強制するのではなく、歴史などを交えながら、説明することによって、興味を持ってもらえると思った。人にものを教えるにはまず自分がある程度理解しなくてはならないと思う。
工業製品と工芸品の違い?
工業製品は規格公差ないのもので大量に製造される。一品物ではない。
工芸品は規格公差などはなく、一品物である。
工場で大量に同じ規格のものを製造して供給していくためにそこで働く人達の作業も同じ作業をする必要がある。以前の工場長が言っていた言葉を今でも思い出す。「工場で昼食を取るときにも礼儀作法に注意する必要がある。」10年前、そんなに重要だと思いませんでしたが、今思えば工業製品を作るには人間を作る必要があるという意味だと個人で思っています。(これは個人の特性を否定するのではない。)
日本の戦時経済体制時に作られた制度は戦後上手く花開いたのだと思う。
よくよく考えれば、品質管理では4M管理が重要だという。
4Mとは
M=MAN、 人(とくに人が重要)
M=MACHINE、 機械
M=METHOD、 方法
M=MATERIAL、 材料
これらのことは1991年石川高専機械工学科のQCの講義で習ったことである。
当時、講師の方は電子部品会社の部長さんだったと思うが、30年前にことが2024年の現在でも変わらずにいることに驚きます。やはり学校で勉強することは普遍的なこと。時代は変わっても色褪せずに変わらないことだと改めて思う。原理原則は変わらないのである。
話は脱線したが、何を言いたいかというと一番需要な要素は人であると思う。
いくら高価な設備を導入したとしてもそれを扱う人がだめでは元も子もない。